100点じゃなくて70点デザインがフリーデザイナーへの近道になるワケ
大好きなラップユニットの
chelmicoが歌う
『EASY BREEZY』は、
アニメ『映像研には手を出すな!』のOP曲。
なるようになるのさ
celmico/Easy Breezy
East Breezy
という歌詞は、
女子高生3人組が
自主制作アニメをつくるため
完成に向けて奮闘する姿とリンクして
デザイナーのまっぴーに
ぐさりと刺さった。
主人公の浅草みどりは、
自分が考えた「最強の世界」を
自分の想像通りに
カンペキに仕上げたい。
でも、
優柔不断がゆえに
とにかく時間がかかって
カンペキどころか
完成すらしない。
そんなピンチなときに
理想と現実の
折り合いをつける
ことができたことで、
自主制作アニメは完成。
夢だった
「最強の世界」を
つくることができた。
目次
デザインを完璧に仕上げたいのに完成しないのはナゼ?
『映像研には手を出すな!』の
浅草みどりみたいな
浅草時代がまっぴーにもあった。
新卒で入社した会社を4年で辞め、
もっと色々な媒体のデザインをしたいと
転職したデザイナー4年目の夏。
デザインの仕事に慣れ、
転職した会社にも慣れてきて
仕事をバリバリこなしている
はずだった、、
のに現実はそう甘くはなかった。
初めて経験する
新聞や冊子のデザインに
困惑しまくり。
自分がイメージしている
デザインをつくりたいのに、
デザインの仕方や入稿方法など
全てが違って、
とにかく時間がかかる。
だから、
とにかく必死で
「完璧に仕上げなきゃ」
と焦っていた。
・細かいあしらいに時間をかけて
全体のデザインが全然できあがらない
・出来上がりに満足できず
イチからデザインし直す
・ひとつの案件に集中しすぎて
他の案件まで手が回らない
・キリのいいところまで
やっておきたくて毎日残業
・頼まれたら引き受けなきゃいけないので
お願いされる仕事にNOが言えない
しっかりしなきゃ。
会社の人にもクライアントにも
イイと思ってもらえうように
完璧に仕上げなきゃ。
でも、
焦って仕上げたデザインの
クライアントからの反応は
最悪だった。
時間がないから、
修正をお願いすることができない。
だから、
私にやらせるより
クライアントの会社内の
デザイナーにやらせたほうがいい
っていう反応。
ビミョーなデザインだってことは
自分が一番よくわかっている。
でも、時間内に
理想通りに仕上げられない。
とにかく疲れた。
夏の朝10時の出勤は体力を奪われる。
おまけに毎日残業でしんどい。
もっと楽しいデザインライフを夢見て
転職したっていうのに。
色々な媒体のデザインをしたい
という希望が
夏の汗ととともに流れていった。
完璧に仕上げるのに時間がかかるのは当たり前
そんな限界だった
体の疲れを癒やすため、
前の職場の後輩とご飯に行った。
後輩も新しい職場へ転職したてだったので、
仕事の愚痴がとまらなかった。
・内容は同じでデザインだけ変える案件の
前のデータが見つからない
・全部キレイにつくりたいのに
文字化けのPDFしか見つからない
・昨日はデータを探すだけで1日費やした
こんな愚痴に、
「そんなのちゃっちゃと
PDFをイラレに持ってきて、
文字化けは手打ちで打ち直せばいいじゃん!
もっとテキトーで大丈夫だよ」
と言おうとして、
口を開いたまま3秒くらい固まった。
最初から完璧に仕上げたいから
細かいところにこだわりすぎて、
カタチにすることができない。
細かいところを作っては
気に入らないから作り直して、
また気に入らないから修正して。。
後輩にアドバイスしようと思ったのに、
まさかの自分にカウンターパンチをくらって
一発K.O.
だから、
まずは
細かいところにこだわるのではなく
全体の雰囲気をサクッと
「このくらいでいっか」
なテキトーラインのデザインを
つくれるようにした。
70点デザインが完成までのスピードを上げてくれた
だけど、
サクッとなんて
できていたら
こんなに悩んでねーよ、、
と、結局こだわりたい部分がでてきて
完成までに時間はかかる。
でも、
これじゃいつまで経っても
先輩やクライアントに
「データもらえますか?」
とデザイナーなら一番言われたくない
セリフを言われる恐怖に
毎日震えながら過ごすことになる。
そんなのは絶対イヤだ。。
「あーでもないこーでもない」
と悩むのをやめるために、
テキトーにできるラインを決めた。
・入れる要素をとりあえず全部置いてみる
最初から完璧な配置にしない
・使うフォントと
使う色は3つまでにする
・時間を決めて時間内に終わらなかったら
誰かに1回確認してもらう
正直、最初は不安でしかない。
とくにフォントや色なんて制限すれば
デザインの幅が制限される。
でも、
恐怖の一言を言われるくらいなら
別にどうってことない。
と自分に思い込ませ、
100点のデザインではなく
70点のデザインを目指した。
最初から全部できることなはかったけど、
とにかく毎日ひとつずつ
テキトーラインをクリアできるようにした。
すると、
1年後にはデザインスピードは
爆発的に上がり
「まっぴーなら1週間もあれば余裕だよね」
と言われるようになり、
デザインデータを途中で引き上げられる
なんてことは一切なくなった。
さらに、
✔ 本当にやりたい案件に
時間をかけられるようになった
✔ WebデザインやWordpressなど
グラフィック以外のデザインを
勉強する時間ができた
✔ 残業や休日出勤が減った
『映像研には手を出すな!』で
完成できないと悩んでいた
浅草みどりみたいな、
苦悩の浅草時代を終わらせることができた。
『映像研には手を出すな!』アニメの評価|完成までのスピードを上げるには70点くらいでちょうどいい
自分の理想のデザインを
完成させるのに
時間がかかるのは当たり前。
しかも、
完璧につくったところで
クライアントに気に入られるかは
また別の話。
だったら、
細かいところで悩みに悩むより
要素の配置や全体の雰囲気を
作り上げることを優先して
デザインにかかるスピードを上げればいい。
『映像研には手を出すな!』の
浅草みどりが自作のアニメを
完成させることができたのは、
理想と現実の折り合いをつけて
『このくらいでOK!』
というラインをつくる
ことができたから。
つまり、
完璧につくることにこだわって
時間がかかってしまうのなら、、
自分の理想は
あくまで自分の中の理想でしかないから
自分の中で
合格ラインを決めた
70点デザインをつくる
ことができれば、
デザインスピードはUPする
ということだ。
いつまでたっても完成しないことに悩んで
残業や休日出勤して、
疲れきっちゃうくらいなら
出来杉君じゃなくて
のび太ぐらいテキトーでちょうどいい。
そして、
プライベートや
本当に時間をかけるべきデザイン案件に
時間を使う。
時間の使い方を100点にしてあげたほうが
デザインがより楽しくなる。
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